こんにちは!
12月18日、2021年最後のニーノの部屋(波乗りニーノさん主催のウェビナー)に出席しました。今回は健美家コラムニストで有名な極東船長さんの弟、石垣力さんが登場。
ご自身の波乱万丈な人生を振り返るとともに、兄である極東船長さんのアドバイスを解説いただきました。セミナーは「金持ち兄ちゃん、貧乏弟ちゃん」というテーマで「なぜ一生懸命頑張っても差が開くのか?」という力さんの問いかけから始まり、船長さんのこのセリフが続きました。
これは気になりますよね!この言葉の意味も最後の方で明らかになります。
不動産セミナーって、有名大家さんが投資遍歴や投資スタンスを説明されることが多いです。でも、石垣力さんは数々の自営業を経験され、「働けど働けど楽にはならず」、「たくさん回り道をした」とのこと。そんな中で不動産投資に挑戦して、人生がどう変わったのか、非常に興味深いお話を聞かせていただきました。
- 石垣力さんとは
- 東京でのミュージシャン、サラリーマン時代(〜30代半ば)
- 多数の小規模事業を立ち上げ(30代半ば〜40代)
- リーマンショックの影響で苦難の連続(40代後半〜)
- そしてついに不動産業へ参入(50代〜)
- まとめ
石垣力さんとは
健美家コラムで有名な極東船長さんの弟さんです。力さんは北海道で教育事業や飲食事業を経営するかたわら不動産賃貸業を行っており、不定期にセミナーを開催。現在102室を所有し、満室家賃年収7,000万円。詳しくは以下の健美家コラムの大家列伝でご紹介されています。
東京でミュージシャンとして活躍された後、北海道に戻って様々な事業に挑戦されたようです。パソコン教室、クレープ店、職業訓練学校、学習塾、コインランドリーの経営など。
ここまで様々な事業に挑戦できるバイタリティーはすごいですよね。一時期はパソコン教室が軌道に乗って大きく儲かった時期もあるのだとか。
東京でのミュージシャン、サラリーマン時代(〜30代半ば)
昭和36年根室市に生まれ、中学・高校はバンドに打ち込まれます。高校卒業後に上京して、ミュージシャンとしてキャンディースや少年隊のバックミュージシャンを経験。
ミュージシャンの生活はすごく充実してたけど、下北沢で4畳半一間の住まいで、生活はとても貧乏だったようです。その後、26歳でインテリア会社に就職されるもバブル崩壊で会社倒産。苦難が続きます。
そこで力さんは発想を転換。これからの世の中で何が必要か考えた結果、地元の北海道でパソコン教室を開業しました。当時、windows95発売で世の中はパソコンブーム。毎日必死でパソコンの勉強をして、パソコン初心者ながら初心者に教えていたようです。すごいバイタリティーですね。
この時期に極東船長さんは札幌市内の中古アパートを購入。「儲からないけど、辛抱すればローンは終わる。15年後に土地だけでも残れば」という心境だったとか。
多数の小規模事業を立ち上げ(30代半ば〜40代)
そして1997年、「金持ち父さん貧乏父さん」発売。いまだに多くの不動産投資家のバイブルになっている名著ですね。私も定期的に読み返しています。まだの方はぜひ一度読んでみてください。
これを読んで、極東船長さんは「大事なのはビジネスのシステムを作ることだ。」という理解をされたようです。自分一人で頑張るのではなく、ビジネスが回るよう仕組化するべきだという意味ですね。
ロバートキヨサキの影響もあり、船長さんはアパート経営に邁進。ただ、力さんはアパート経営なんて古臭く、とても儲かるとは思えなかったようですね。船長さんからは「アパート買わないか?ビジネスとして見ろよ?年間200万円収益出るぞ。」とお勧めされたのですが、この時は拒否していたようです😅
一方、力さんは南欧風カフェのようなパソコン教室をオープン。朝昼晩びっちり予約が入ったり、毎月パーティーを開き、楽しい毎日を過ごされていた様子。ただ、やがて行政により無料のパソコン教室が開催されたので生徒は激減。
リーマンショックの影響で苦難の連続(40代後半〜)
そして2008年、リーマンショック発生。船長さんは「最大のチャンスがやってきた!」と不動産をどんどん買い増したようです。不動産の価格もこの時期に大きく下がったからですね。さすがです。
一方、力さんは1つの事業に全て依存する怖さを知って、多角化経営に舵を切ります。2009年クレープ店開業。オープン効果もあり1日33万円の売り上げを記録。その後も教育訓練事業や介護事業も始めて、売り上げ1億、利益1000万という時期もあったようです。
しかし、特に飲食店の経営は厳しく「100万円売り上げがあり、利益が10%、フランチャイズ料が売り上げの5%で、最後に5万円が残ればまずまず」と言われていたようです。めちゃくちゃ努力しても、戸建1軒分の儲けですから飲食業は本当にきついですね。。。😂
その後、環境の変化で事業は不調に。兄弟で話すといかに赤字を減らすかを自分が考えているのに、いかに黒字を減らすかを考えている兄を見て、住んでいる世界が全然違うと感じたそう。
そしてついに不動産業へ参入(50代〜)
そして、ついにお兄さんの成功を見習い不動産事業に参加。6,000万円まで銀行融資枠をゲットできて、釧路市でちょうど6,000万円のアパートを紹介され購入を決断。それがこちらの物件でした。
・価格:6000万円
・築年数:築10年
・借入期間:20年
・利回り:15.4%
・キャッシュフロー:月40数万円
あまりに条件が良い物件で驚きました。築10年で利回り15%というのは今の市況だと有り得ない好条件です。リーマンショックで物件価格が下がった時は、こんなお宝物件が買えたんですね。。。こりゃ儲かりますね。
その後も釧路で順調に新築物件を増やされて、また千歳でも物件を購入されたり、築古のアパートや戸建を買いまして、資産を順調に増やされています。
物件購入のために極東船長さんから力さんへの素晴らしいアドバイスの数々にグッときました。ここまで素晴らしいアドバイスをしてくれる方が身近にいたら、成功する可能性はグッと高まりますね!
・銀行さんから借りろって言われたら借りろ!
・釧路中の不動産業者を足を使って全部回れ!(地の利を生かせ)
・孤軍奮闘もいいが、チームで不動産をやるのも大事だぞ。
・汗をかいた分だけ儲かるんだぞ。利益が出るんだぞ。
・物件に惚れるな。条件に惚れろ!(by ロバート・キヨサキ)
本当に不動産に必要な要素が全て含まれているアドバイスですよね!
まとめ
最後のまとめで、力さんから参加者に対して素晴らしいメッセージがありましたので、紹介します。
・人間、どれほど努力をしても限界がある。自分が一生懸命頑張れば頑張るほど、苦しくなっていく道を歩んできた。だから、どこで努力するかで結果が大きく変わってくる、と分かった。
・人間、努力するのは当たり前。結局、誰もが未来の自分のために精一杯努力する。でも、いつまでも全速力で頑張ることができない。なぜなら、私たちは常に老いていくから。
・だから大事なのは、その努力が無駄になってしまうのか?実りあるものになるのか?そして、それは努力する方向性によって大きく変わるということ。
これは非常に考えさせられる言葉ですよね。日本では努力すること自体が尊い、という努力信仰が根強いです。ただ力さんの言葉を聞いて、努力そのものよりも、努力するべき対象を見極めるのが重要だと気づきました。
また、本記事冒頭の極東船長さんのセリフも恐らく同じ意味ですね。
今回のセミナーで飲食業や教育業と比べて、不動産業が本当に優れた事業だと実感しました。力さんはあらゆる業種に挑戦されていますが、結局、広げることができたのは不動産業。それくらい、他の事業は厳しいし、不動産はチャンスが大きい分野なんですよね。
これまで色々な大家さんのセミナーで出ましたが、今回のセミナーは非常に学びが深かったです。それは、石垣力さんの「私と同じ失敗(遠回り)を皆さんにしないで欲しい」というシンプルかつ非常に具体的なメッセージが私に刺さったからだと思います。
私自身、家賃年収1000万円を超えて、そろそろ別な事業でもやろうかな〜と考えていたので、自分がそこで努力をするべきか?、その努力は本当に実りあるものになるか?改めて考える良いきっかけになりました。
大家業をされている方にとっては、考える価値のある問いかけだと思いますので、この記事が皆様のお役に立てば幸いです。